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野田幸江
生け込み風景 2021 (滋賀県立美術館)
INTRODUCTION
「採集 <船場の植物や自然物を集めてみる試み>」
「ここ周辺には公園がひとつしかない」と、案内を頂きながらこの街の植物が貴重な事をうかがいました。植物を生けるとき、普段は山の豊かな木々を持ち込み良い枝ぶりを見て生けます。しかし、この街を歩き周辺の限られた植物や自然物を見つけて、拾い上げてみる事が
有意義ではないかと考えました。本来の生け花は、雄大な自然であっても、日常の足元であっても、その要素を摘み上げてわずかな 1 輪に風景を託すものではないかと思います。
(創作過程)
実際に街周辺を歩き公園や歩道で目にする木々や草、石ころや砂などの小さな素材を採集する。
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船場セントラルビルの入り口ロビー(展示会場)に持ち込み、植物を触ってみる。
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並べる、生ける、丸めるなど、採集した自然物で即興的に創作、配置する試み。
PROFILE
1978年滋賀県生まれ。
1999年より絵画制作を始め、各所で作品の発表を行う。また、家業である花屋「ハナノエン」(滋賀県甲賀市)を営みながら、植物による造形の制作、風景についての創作を行っている。自然の流れと、それに関わる人の手に向き合い、観る人の記憶と結びつくような“風景“をつくり出す。
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