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ウーカシュ・スロヴィエツ
《ヤコブの階段》2020年
INTRODUCTION
ヤコブの階段
スロヴィエツは社会から排除され孤立しがちな人々と積極的に関わり、コミュニティを構築するなど公共空間におけるプロジェクト活動を続けてきた。本作品ではコロナ禍で観光客が途絶えたクラクフの宿泊施設にホームレスの人々を招きいれた。彼/彼女らは思い思いに寛ぎ、お茶を淹れ、シャワーを浴びて眠る。世界規模のパンデミックの最中に、新たな共同体成立の可能性が垣間見える。《ヤコブの階段》というタイトルは、聖書の創世記に登場する、旅に疲れたヤコブが見た不思議な夢(天と地をつなぐ梯子・そこを天使が行き来する)に由来し、地上に社会的・経済的な平等がもたらされる可能性が示される。
PROFILE
1985 年ジェシュフ(ポーランド)生まれ、カトヴィツェ在住。2010 年ヤン・マテイコ美術アカデミー(クラクフ、ポーランド)彫刻科卒業、ベルリン芸術大学でも学ぶ。映像、パフォーマンス、彫刻、公共空間におけるインスタレーションなどを制作。政治的芸術、参加型の芸術にも関わり、過去へと葬り去られつつある歴史を含め、社会的に疎外された集団や、その問題に注目しようとする。2017年には「Views」コンクール最終選抜者、ザヘンタ(ワルシャワ)にて反ファシストのために、舗装された石や野球バット入りの優雅な衣装やアクセサリーによるプティックを開いた。衣服は現金(高額)もしくは、抗議デモに参加した証拠を提示することで得られるクーポン券で購入可能であった。彼の作品は個人の及び集団的な責任の概念に基づく。ベルリン・ビエンナーレ、コチ(インド)、CCA Kronika(ビトム、ポーランド)、ワルシャワ近代美術館など、国内外での展覧会多数。ポーランド文部省奨学金獲得。
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